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【NARUTO】人狼といっしょ。

第4章 少しの歩み。


「旦那様への恋を忘れたつもりで、残っていたんですね、偽物さん、私ね、このままここに居たいんです。でも、旦那様の恋路を邪魔したくないんですよ、どうしましょう」
「も加わる?それに、旦那様は本当にを」
「私が人間なら……加わっていたかも知れませんね、ん、頭がっ、いたぃ」
「風邪だろうね」
鼻も耳も目もボヤケているのだろう。
「人間なら堂々と旦那様に愛されたいと駄々をこねれたのに…………ねぇ、偽物さん、もう一度、キスしても…っ」
偽物さん。そう言いながらキスをねだる奥様。
苦しげな顔を見て、溶けたように微笑む彼女を抱きしめた。
「好きなんだよ、もう、逃げられるのが怖いぐらいなんだから」
「偽物さん?は、壊れるか捨てられるまで此処にいますよ?家にはなにもありません、から、早々にお逃げ下さいまし」
愛される事など望まない。
布団に寝かせ、そっと毛布をかける。
「にせ、もの、さん、もう、いっかい、あの、もう一回だけキスしてください」
袖を掴み懇願する姿は淫らで、汗が流れた。
耳を下げ頬を赤らめ、金色の瞳を揺らす。
「キス、すきなの?」
「かおが、だんなさまみたいだから、だから、もう一回、にせものさ、ん」
「旦那様が好きなんだね、それともこの顔が好きなのかな?」
「旦那様が好きなんです、でも、内緒、ずっと秘密なことですから」
欲情しそうになるのをぎゅっと、抱きしめ堪える。
「、キスしてほしい?」
「はいっ、おねがい、します」
「なら、旦那様が帰ってきたら同じことをするって約束してね?」
「そ、れはっ」
「そしたら、気持よくしてあげる」
は目を見開きぎゅっとしがみつく。
「はい、だから、おねがい、キスしてくださいっ」
「りょーかい」
唇を合わせるだけ、舌を絡め唇を吸い何度も息を渡して受け取るだけの好意。
はぎゅっと、しがみつき数秒唇を離すだけで自分から求めてくる。
何度も繰り返すうちに、満足したのか蕩けた表情で見つめる。
「発情期なんです、わたし、偽物さん、有り難うございます」
淫らな妻の姿に笑顔を見せるので精一杯。
ゆっくり寝なさいと頭を撫でそっと、耳も撫でるとと心地いいと言わんばかりに嬉しそうにしていた。そんな姿自分がさせられると思っていなかったせいか、胸がドキドキと煩かった。
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