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【NARUTO】人狼といっしょ。

第4章 少しの歩み。


ぺろりと、食せばはニコニコしながら証拠隠滅しなくてはと食器を洗っていた。
「先輩はいいですね、のような奥さんがいて」
「そうでしょうか…きっと疲労してますよ私なんかと結婚させられて」
「そんなことありません!ご飯も美味しいし、美人だしいたれりつくせりじゃないですか!僕なんか帰ったら夕飯作ってお風呂入って洗濯して……」
テンゾウの迫力にはつい、そうなのかもと思う。
独身苦を語るテンゾウの話を聞きながらクスクスと笑う。少しだけ旦那様に会いたくなった。

午後からは障子の張替えと、応接室。メインは蔵掃除という事で煤だらけのオビトとゲンマはその煤を他に塗りたくる遊びをしていた。
それを横目に、とテンゾウはもくもくと作業をしていた。
今日一日でほとんどの作業が終るなんて、と考えるだけで自然と手足が動いた。
「、この書物は…」
テンゾウが振りかえると蔵の中でもわかる。真っ赤な顔。湯気が見えそうな勢い。
ふらりとすると水瓶に頭から入っていく姿に唖然とした。中は空だから濡れる心配はないが、彼女の腰らへんに何かがもさもさと動く。
白く長いそれはもさもさと動きぴたりと止まる。しんなりと下ったそれ。
「!?」
「あはははははははははははははははは」
「ちょ、!?起きてください」
ひょいと抱き上げると頭の上には獣の耳。
こちらもしんなりと下がっている。
「だ、誰か!!!」
叫ぶとは耳をピンと立てて目を回していた。体温が随分と上がっている。
紅と、イタチが顔を出すと額を抑えていた。
「熱中症だろう」
「熱があると出るのよね、耳としっぽ」
こっちに来てと言われ縁側の涼しい場所に寝かせると紅の膝にもぞもぞと這いずり頭を置くと魘されていた。
「無理しすぎよ」
紅が頭や耳を撫でるとしっぽはパタリパタリと床を叩く。手を止めるとしんなりとするしっぽに笑ってしまう。
「氷枕と、水をお願いするわ」
テンゾウはすぐにその場からかけ出した。
ふと、蔵の方を見るとナルトとオビトとゲンマが何故か大人しく掃除をしていた。
さっきまで、イタチとオビトが火花を散らしていたんだが、恐らくイタチに何か言われたんだろう。
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