第3章 怖いほど。
「お腹すいていてもダンゾウ様がいない時はイタチさんに預けられていましたから。小さな頃から一緒ですからね、幼馴染…?のようというにはなんかしっくりこないのですが…」
「そう言えば何回かテンゾウも君にあったことがあるって言ってたよ。そう言えば」
「それでも極小数ですよ、イタチさんは最初は給仕係のようでしたけど、何分私は箸もまともに使えなかったので」
頬を指でかきながら、ぼそりと言う。
「はその…孤児、なのか?」
ナルトの直球な質問に少し首をひねり、そうですねと呟く。
「稚児の時はどうやらダンゾウ様の手元にはいなかったようですし、ですが物心着いた頃からダンゾウ様のそばにいたので、孤児というには恵まれていましたね」
そうなのだろうかとカカシは思い老けた。
物心着いた時から暗殺をするのが、恵まれているのか。
白い着物を真っ赤にして帰るのが幸せだったのかはわからない、ただ彼女にとってはそれは当たり前の日常の一つだったのだろう。
なんの疑問もなく、朝ごはんを食べるのと同じように習慣ついていた。
傍から見れば、かわいそうの部類だ。
「へぇ…でもちっちゃい頃のって想像つかないってばよ、カカシ先生はしらないのか?」
「が小さい頃は知らないな」
「普通だと思いますよ?部屋の中でボールで遊んでダンゾウ様に叱られたり、気がついたらダンゾウ様のベッドで眠ってしまって毛だらけにしてしまったり、遊び疲れて入口ドアの前で眠っていたなんてこともあったそうですよ」
「おしとやかなからは想像つかねぇ…え、もしかしてすっげーやんちゃだったんだってこと?」
「そうかもしれませんね、それに泣き虫でよくヒルゼン様に泣きついてましたよ」