第9章 愛痛い。
「ごめんなさい、理由は簡単です。私がナルトの言う通り化け物だからなのです。貴方を愛していても理由は変えられませんからね」
「⋯あい、してる?ってなんだってばよ」
「え⋯?」
「⋯⋯化け物となんか暮らしたくないってばよ⋯⋯」
ぎゅうっとしがみつくナルトの頭を撫でる。
「ごめんなさい⋯それでも、私は貴方を愛していているのよ」
私は沢山あなたに癒された。
だから、今度は私が貴方をたくさんの愛で愛してあげるから。
あんなにも逞しく優しいいい子。
「はどんな時も何をしてもナルトの味方です」
「⋯化け物が⋯味方でも、しょうがないってばよ」
「えぇ、えぇ、そうですね、でも、私は嬉しいんですよ。ナルトの味方ですって言える事がとてもとても嬉しいんです」
「⋯いみ、わかんないってば、よ」
泣きじゃくるナルトを膝に抱えて優しく背中をさする。
不安でいっぱいだろう。
寂しいさでいっぱいだろう。
もどかしさと、辛さで胸がいっぱいだろうに。
「が護りますよ、ナルトだから、そんなに怖がらないで下さいませ」
お化けでも、化け物でもいい、なんでもいいの。貴方を守れる理由があるなら。