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【WJ】短編 -2-

第2章 【裏】検証、爆豪勝己の場合/爆豪勝己


「爆豪ってさ、好きな子にはどんな反応取るんだろうね?」


 休み時間、女の子の大好きな恋愛トークに花を咲かせていた際、響香ちゃんが口にした台詞。大抵怒っていて、というか、いつも怒っている爆豪くん。そんな爆豪くんが恋をしたらどうなるのか興味が湧いた。


「私、ちょっと確かめてくるわ。」
「え、ちょ、遥香!?」


 ズンズンと爆豪くんの座る席に近付き、ドンと、爆豪くんの席を叩いた。すると、相変わらず不機嫌そうな顔でこっちをジロりと睨むと、これまた不機嫌そうな声で、あ"ぁ?と声を出した。そして私は両手を爆豪くんの首に回し、唇を奪った。それを見て教室中から悲鳴が上がる。峰田くんの、爆豪羨ましいぞという声は聞こえなかったことにしよう。
 私の個性、〝魅了〟。キスをした相手を惚れさせる事が出来る。別にそれは唇じゃなくてもいいんだけど、唇の方が効力が長い。そして、キスの長さでも効力の持続時間が変わってくる。
 リップ音をたてて離れた唇。重なり合う視線。…どうだ?爆豪くんの反応を伺うと、私が先程机を叩いた時よりも鋭く光った瞳。あれ?効いてない?なんて思ったら、爆豪くんは椅子から立ち上がり、私の手を掴み、そのまま教室を出て行った。


「ちょ、爆豪くん!?」


 私の手を掴む爆豪くんの力が強過ぎて、腕をへし折られるんじゃないかと思った。消太くん以外で私の個性が効かない人がいるなんて…!それも同じクラスに。


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