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【WJ】短編 -2-

第8章 【甘】幼馴染みのその先/轟焦凍


「どうした?腹でも痛えのか?」


 同じようにその場にしゃがみ込み、遥香の返答を待った。


「…焦凍の馬鹿。好きとかそういう事したいとか、サラっと涼し気な顔で言わないでよ…。」
「本心だ。」
「…私だって焦凍の事好き!ずっと好きだった!」


 顔を真っ赤にし、怒るように感情をぶつけてくる遥香。それが嬉しくて、そっと唇を重ねた。唇が触れ合ったのはほんの一瞬で、左頬に強烈な痛みが走った。平手打ちをされたのだと状況を理解するのに数秒かかった。


「焦凍の馬鹿!」


 立ち上がり駆け出して行く遥香。


「…女ってよく分かんねえな。」


 遠くなっていく遥香の背を見ながらそう呟いた。
 お互い好きなら何も問題ねえ筈なのに、アイツは何をそんなに怒ってんだ?叩かれた頬を擦りながら遥香が怒っている理由を考えてみたが答えは見つからなかった。



fin.


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