第9章 帰り道の途中で(1)
そう思ったら涙が零れてしまった…。
「うっ…ぐすん…」
「華菜、何泣いてるんでィ!?」
「ううん…何でも…ない…」
総悟の気持ちを知って
私は涙が溢れて泣いてしまった…。
どうして…
どうして……
私は総悟が大好きだって言うのに……
「華菜…?」
「ごめん、私…帰るッ!!」
―バッ―
「おい!1人で帰るのは―」
「大丈夫だから1人にさせてッ!!」
「華菜っ…!!」
そう言い残し、私は総悟の傍を離れた…。
―バタ―
―バタ―
「はぁ…はぁ…」
どうしよう…
総悟には大丈夫って言ったけど…
大丈夫だろうか…。
一人になればイジメて来るアイツらと
遭遇したりするかもしれないのに…