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貴方に有難うの言葉を〜沖田総悟ver.〜(完)

第9章 帰り道の途中で(1)


ー帰り道ー

「じゃあ、私はここでバイバイヨ…」

「あ、うん。じゃあね、神楽ちゃん!」

「うん、また明日ヨ!!」

「うん、じゃあね」

そう言って神楽ちゃんに笑いかける。

すると神楽ちゃんも私に笑いかけてくれて…

そして、そのあと、「サド野郎…」と、
総悟に向かって声を掛けた。

「何でィ?」

「ちゃんと華菜のコト守るアルヨ!!」

「あぁ、わかってまさァ。華菜はちゃんと俺が守りやす」

「総悟…」

神楽ちゃんと総悟はそんな会話をしていた。

「じゃあ、私はもう行くアル」

「うん、じゃあね」

そう言って神楽ちゃんに手を振り見送った。

「さて、俺たちも帰りやしょう」

「そ、そうだね…」

そう呟き、私達は歩き出した。

―スタ―
 ―スタ―

「……」

総悟ってこんなに頼もしい…

幼馴染だったっけ…?

いや、昔から私に優しくしてくれてたけど…

けど、こんなに……

「華菜…」

「えっ…な、なぁに?」

「俺…絶対、華菜のこと守りやすから…」

「あ、ありがとう…」

「礼なんていりやせんよ、"幼馴染"を守るのは当然の事でさァ…」

「!!」

やっぱり…


総悟は私のこと……


"幼馴染"としか想っていないんだね……。


私だけが好きなんだね……。


総悟は私のことを――


――好きじゃないんだね――

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