第31章 甘えたいのは子どもだけじゃない【刀剣 和泉守兼定】
「和泉守どうしたの?」
「なんでもねぇよ」
問いかけてもこの様。
遠征に行かせた時に隊長じゃない事にちょっと拗ねている様子ではあったけど、
もしかして、まだ引きずっているのだろうか?
「和泉守はまだ練度が高くないからさ、練度がもう少しあがったら隊長にするからね」
そう声をかければ、「そうじゃねぇよ!」と、フイと横を向いてしまう。
どうしたもんか…と首を捻って考えて見てもわからない。
すると、本丸開始当初からの古参である、和泉守の相棒で助手の堀川くんが口を開いた。
「兼さん、主さんに撫でて欲しいんじゃないの?」