第3章 デートですか?
駅前にて。
やっぱり、人混みは苦手だ。
もともと私は人見知りで、友達もいない。
恋人もできたことが無い。
つまり…
今日は人生初のデート!!
しかも相手はあのセクハラ自称イケメンのアブさん!
まず、デートは付き合ってからするものじゃ無いの?
いや、デートで告白することもあるってネットに…
あー、もう!
とにかく、落ち着いて…
「あれぇー?おねぇさん、一人?」
「俺らと遊ぼうよ!」
よしっ!
てか、アブさんおそいな。
まぁ、あの人は身だしなみ整える方だし。
あ、でも、ここで待つよりやっぱり一緒に家を出て来た方が…
「おい!無視すんな!」
「え?私?」
「そーだよ!」
「なんのご用ですか?」
「だーかーらー!俺らと遊ぼうよ!」
「正直、あなた達みたいに怪しくてブサイクでキモくて臭い人たちと遊ぶほど私はバカではありませんので。」
こんなこと言ったら逆効果だと思うでしょ?
でも、相手はそれほど精神が強く無いみたいで…
「え、あ、ごめんなさい!」
ほら逃げた。