第8章 異変と喧嘩、勝利の意味
「けどよ、黒子」
イマイチ納得のいかない様子の火神
「彼女は、こう言う事に関しては、誰にも負けませんから」
「?」
「……ねぇ、黒子君。それって」
先程の話を聴いていたカントク
前にも、同じ事があってから、気になっていた
伊達に、キセキの世代達と一緒にいた訳ではない
舞花にも、彼らとは違う才能を秘めている
黒子は言っても良いか迷ったが、本人の承諾を得たので、話す事にした
「白瀬さんは、怪我の手当てをする時、疲れも軽減させる事が出来るんです」
その言葉に、チームメイトは驚く
「けど、また疲れが蓄積されるから、あんまり意味ないんですけどね」
舞花は、苦笑いして答える
「いやいや、それでも凄いじゃん!」
「ああ、そうだな。だが、ピンチは変わってねーけど…どうする?」
試合は、47対61で秀徳リードのまま
しかも、次の第4Qで勝敗が決まる為、何としてでも点を広げる事は、阻止しなければならない
そんな時、黒子が提案する
「すいません、一つ…。今なら使えるかも知れません。ボクに出来るのは、ボールをまわすだけです
…けど、もう一段階、上があります」