第2章 秘める内
ニノは、俺のことが好きなんじゃないか。
…なんてね。
今日も収録中、ずっと俺の隣を陣取ってニコニコ笑ってるニノ。大体スタッフや俺らと共演した人なんかはよく、
二宮さんと大野さんは本当に仲がいいですねぇ〜!
とか、
2人いっつも一緒ですよね笑
って言ってくれるし、実際そうだと俺も思う。
ケツ揉んだり、揉まれたり。ビッタリくっくいてソファに座ったり。ニノはいつも俺を気にかけてくれてる。
ほら、今だって
「あれ!?
…大野さん、今もしかして、眠ってらっしゃいました?」
俺の肩を掴んで、上目遣いで覗き込むニノ。
その一言に、ドッと会場が湧く。
「…いや、目を閉じてただけで」
「はいダメー!!もうダメです、大野さん。
アウトです。」
おきまりのパターンにメンバーもゲラゲラ笑って、観覧のお客さんにもウけてる。俺もニノも、一緒になって笑い合った。
知ってんだよ、おれ。
俺が全然話してないからお前がわざとこんな風に振ってくれたりだとか、ちゃんと、わかってんだ。
そんでお前も、そこまで込みでわかってる心地よさ。
だけど俺が望むのは、そんな優しくてあったかい、微笑ましい関係なんかじゃねぇってお前は知らない。