【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第3章 ありがとう>おめでとう
駅前のカラオケに五人で向かう間、みのりんは及川くんの隣を歩き、嬉しそうに喋ってた。みのりん、本当に及川くんの事好きだなー。自分の気持ちを包み隠さず相手に伝えられるみのりんは本当にカッコいいと思う。
「マッキー、お待たせ。」
「おう、漸く来たか。お前ら中々来ねーからヒトカラ堪能してやったわ。」
「え、何。花ちゃんヒトカラしてたの?ウケる!てか、何この箱?ケーキ?」
「今日岩泉の誕生日だから。」
「え!?嘘!?」
知らなかった。先週会った時岩ちゃん何も言わなかったし。まあ、来週誕生日なんだーなんて、自ら言うようなタイプには見えないけど。
「及川、来る途中に教えてやれよ。」
「だってこっちの方が面白くない?」
岩ちゃんの誕生日を祝うつもりで連れて来てたなら教えてくれたら良かったのに…!普通にカラオケだと思ったから何も持って来てないし!
「私なんか買ってくる!」
「ダメダメ。郁ちゃんはここにいてもらわないと。俺らからの岩泉へのプレゼントなんだから。」
「プレゼントって…私!?」
いやいや、私がプレゼントとか貰う方が迷惑。てか、恥ずかしいし…!
「アンタら趣味悪過ぎ。」
「真希ちゃん、そんなカリカリすんなよ。今日はめでたい日なんだからさ。」
「めでたいのはアンタらの頭なんじゃない?」
「辛辣!」
花巻くんはケラケラと声を上げて笑った。真希ちゃんはそれを見て凄く不機嫌そうだった。
「折角皆と友達になったんだから、マッキー、笑顔笑顔!」
顰めっ面で及川くんと花巻くんが腰掛けるソファから最も遠いソファへ腰掛けるマッキーの前で変顔をしてみせると、マッキーは私の頭をぐりぐりと撫でた。