【HQ】岩ちゃんが男前過ぎて今日も私は死にそうです
第2章 女の子
「あれ?なんかご機嫌ですねー郁さん。」
「放課後テニス部の助っ人!」
「相変わらず飽きないねー。」
「動くの大好きだもん!」
「それだけじゃないでしょ?」
「え?どういうこと?」
にやにやとした笑みをちーちゃんに向けられ、嫌な予感がした。
「今日の練習試合、相手は青城。試合は青城でーす。」
「あーなるほどね。どうせ岩ちゃんと会う約束でもしてんでしょ?」
「ち…ちがっ!私は純粋にテニスをするのが楽しみで…!別に岩ちゃんは関係無いから!」
「またまたー。」
この手の話題になるとちーちゃんとみのりんは本当に執拗い。違うと言っても全く聞き入れてくれない。
「で、岩ちゃんと会うんでしょ?」
「…会わないよ。岩ちゃんだって部活あるし。」
とは言ったものの、会えたら嬉しいな…位は思ってる。けど、そんな事は口が裂けても言えない。言えば絶対茶化されるだろうし。
「ふーん。じゃ、私応援行こっと。バレーしてる徹見たいし。」
「みのりん、アンタ今日補習でしょ?」
「げ!忘れてた!あーもう最悪!郁の応援に託けて、堂々と青城に入れるチャンスだったのに!ちー!代わりに青城行って徹の写真撮ってきて!お願い!」
「私も補習。」
みのりんとちーちゃんはこないだの英語の小テストで赤点を取って、今日の放課後補習を受ける事になっていた。
「てか、それなら郁アンタも補習でしょ!?」
「今回は赤点じゃありませーん。」
みのりんと同じく補習常連組だけど、今回の英語の小テストはギリギリ赤点回避となった。
「マッキー!」
「やだ。」
「まだ何も言ってないじゃん!」
「どうせ写真代わりに撮って来いって言うんでしょ?絶対撮ってこないからね。」
「マッキーの意地悪!ケチんぼ!」