第5章 お仕事【エルヴィン・スミス/微裏】
私がそう言うとそのまま私を抱きしめてくれる。体重がかかり、かなり圧迫される。
『…………愛しいに決まっているだろう?……逆に私は君にもっとわがままを言ってほしいと思っていた。君はいつも我慢しすぎだからね…………』
額に口付けられ、ぴくんと反応すると嬉しそうに微笑む。
『…………仕事中でも抱きついていいんですか?』
『ああ、もちろん』
『ずっと、そばにいてほしいと言ったら?』
『言われなくてもずっとそばに居るさ』
『っ…………エルヴィンさん…………』
『好きだよ、』
『私もです………』
エルヴィンさんはそのまま私に口付け、頬、首筋、鎖骨へと唇が下がっていく。初めての感覚に私は身構える。そんな私に気づいたのか、エルヴィンさんは頬に指を滑らせる。
『君の初めてを私にくれないかい?…………』
わがまま、言っていいですか?
私のはじめて、もらってください。
Fin
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おまけ
『エルヴィン、仕事はどうした』
『…………………申し訳ございません』
結局怒られてしまいました。