第3章 僕だって君を守れるんだ【アルミン・アルレルト/甘】
『おはよう、』
なんとも中性的な声が聞こえ私は後ろを向く。
『おはよう、アルミン。早起きだね』
私は花壇への水やりをしに毎日6時にはここに来ている。だから早起きな兵士以外にはあまりこの時間帯に合わないんだけど。
『ちょっと今日は早く目が覚めちゃって………早起きは三文の得、という言葉があるけど、本当にそれかもしれない』
『えっ?』
『なっ、なんでもない!独り言!』
アルミンはいつもエレンとミカサと一緒にいるからこうやって話せることは少ないかも。
でも、アルミンはとても仲間思いで、頭の回転が速くて。ちょっと女の子っぽいけど、私は好きだ。
『いつも花に水をあげてるのはだったのかぁ』
『あ、うん。そうしないと枯れちゃうでしょ?』
『そっかぁ……だからこんなに綺麗に咲いているんだね』
にこ、と優しく微笑むアルミンを見て心がほっこりする。それと同時に嬉しくなる。
『へへ、ありがとう……』
『いつもこの時間に?』
『うん、お花も朝ごはんを食べないと元気が出なくなっちゃうから。』
『そうだよね、花も生きてるからね』
アルミンが私の隣にしゃがみカラフルに咲いた花を見つめている。