第33章 『転校少女と新たなふたり』
拳武くんは早くに目が覚めてしまい、
先にシャワーを浴びていた。
身体を洗い流し、
湯船に浸かりひとり考える…
昨日あったことすべてに、
頭を巡らせる。
やはり引っ掛かる神宮寺くんの態度…
拳武くんを裏切るようなことは
確実にないが、
あんなこと毎度毎度されては
こちらとしても困る…
からかわれているのだろうか…?
あの噂の復讐…? 今さら?
そもそも神宮寺くんは
そんなひとだろうか…?
いや…私に神宮寺くんのことが
分かるはずない…現に今がそうだ。
散々考えてみたが、
やはり答えは出なかった。