第30章 『Anotherstory~№3』
何を話していたのかは分からない。
だか次の瞬間の光景には驚いた。
『!!!』
ふたりは、抱き合っている。
私からは彼の表情しか見えない。
どういうことだ?
すると彼が、
自嘲気味になにかを呟いた…
とほぼ同時に彼に飛ぶ平手。
やはり何を喋っているかは分からない。
彼は鞄を取りこちらに来る…
『じ、神宮寺くん一緒に…』
彼は私には気づかず
教室を出ていく。
『ま、待って神宮寺くん!』
私は彼を追いかける。
右手に "無音カメラ"
を設定したケータイを握り締めながら…