第11章 ヤキモチと本音
「本当に嫌いな人となんて出かけるワケないデショ…。嫌いな子とお揃いなんてしないデショ…。ただ…キャプテンに誘われて嬉しそうにしてる由佳に…イライラして…」
「月島君の言ってること全然わからない。あたしは断ろうとしてたのに勝手に行けばいいって言ったの月島君じゃん!!嫌いなんでしょ…あたしの事…」
「僕には誘われて喜んでるように見えたからそう言ったんデショ…。僕は、前に嫉妬深いって言ったよね…?由佳がキャプテンにニコニコ懐いてるだけでイライラするし、キャプテンに懐いてる由佳が嫌いなのは本当。僕のモノじゃないから余計不安にもなるし…。」
つい勢いがついてしまった。
「…それって…」
由佳は先ほどとは違う顔で
瞳を丸くして真っ赤になっている。
もうこうなったら当たって砕けろしかないよね…
「ねぇ、僕だけのモノなってよ…」
僕も顔、真っ赤なんだろうな…。
「それって、どういう意味で…?」
真っ赤になりながら由佳は僕をじっと見つめている。
「…だから…そのままの意味なんだけど…」
「ちゃんと言ってくれないとわからないよ…さっきあたし嫌いって言われたもん…」
「す………き…だ…から…僕と…付き合ってよ…」
そう途切れ途切れ僕が伝えると
由佳は涙をボロボロながして
「あたしも…蛍が好きで…大好きで…今日も嬉しくて…でも嫌いって言われて…」
ボロボロ涙をながす由佳をどうしていいか分からなくて…
「…ごめん…」
と告げると
「迷惑とかかけちゃうけど、よろしく…お願いします…」
そう言うと泣きながら嬉しそうに笑って…。
つい場所も考えずに抱きしめていた。
「あの…嬉しいけどね…恥ずかしくて…」
と言われ我に返り離したお互い顔が真っ赤で。