第10章 素直な感情
合宿が午前中で終わり、
二人には用事があるから一緒には帰れない
と伝え買い出しにきた。
桜貝を入れて飾れるような、オシャレな小瓶。
でも、僕も同じものを飾りたいからシンプルで…
なんて思いながら雑貨屋を巡っていた。
丁度いい小瓶を見つけた。
入り口も狭くなく、調べたサイズはちゃんと入り、
リボンが入り口の首に巻いてある。
それ以外はシンプルでいいし、
形がゴツゴツしていなくて、曲線の綺麗な小瓶。
リボンの色ですごく迷ったけど、
黄緑と白色にしておいた。
それから紙コップとキッチンペーパーを
100均で済ませ。帰路についている時、
近所のカフェというよりは
喫茶店に山口と由佳が二人でいるのが見えた。
まだ制服とジャージだったので帰宅途中だったんだろう。
山口でさえ二人っきりで居られると心臓がバクバクする。
すると窓の外を見つめていた由佳が
こちらに気づき、手をぶんぶん振っている。
アプリで
【何してるの?】
と打つと
【グッチーはコーヒー飲んで、あたしはパフェ食べてレモンティー飲んでる!!蛍も来て(*^^)v】