第9章 言葉の使い方
良かったのは僕の方なのに。
泣きたくなる程心が切なくなる行為を…
捨てなくて
無くさなくて
殺さなくて
僕の中から亡くさなくていいんだから…
でもそれは、
『まだ』
って事にも気づいてしまったけど…。
だけど、僕は僕なりにやってみればいいんだ。
「大地さん」にはなれなくても
いまだ鼻声でケーキ美味しかった?
と話す由佳に
『まだ』
僕にもチャンスはあるってわかったから。
だから僕は、僕なりに
このチャンスを最大限に生かすよ。
由佳の右隣にいるのはずっと僕であるように。
「大地さん」には簡単には譲らない。
僕と、山口と、由佳がワンセットなのが、当たり前なんじゃなくて
僕の左隣に由佳が一緒にいるのが当たり前にしたいから。