第9章 言葉の使い方
朝、食堂で朝食の支度をしている由佳と会ったら
おはよ。と昨日と同じような顔で僕に挨拶をして
そそくさと厨房に入っていった。
いつもは、もっとニコニコして、挨拶だけじゃなくて…
どうでもいいくだらない事言ってきたりするくせに…。
わかってる。
僕が…、昨日の言い方が…悪かったんだって…。
わかってるけど…。
でも、僕は自分勝手だからさ、やっぱり気づかなきゃよかったって。
山口の話を聞き流し
簡単に返事をして、なんの味もしない朝食をとりながら
頭はグルグルと負の思考が渦巻いていく。