第8章 瞳が月のように光るから
今日もなかなかハードな練習量で、
昨日みたいにバカ騒ぎをするほどの調子も過半数の人がないようだ。
「なぁ~!由佳~!!こっちに入学の時に引っ越してきたんだよな?前はどこに住んでたんだ??」
日向が急に何かを思い出したように話を振って
由佳はそれに少し驚いた顔をしながら
「神奈川だよ。湘南に住んでたの。」
「うぉぉ!!かっこいいな!!!オレも言ってみたい!湘南に住んでるんだ!って!」
「おい、日向!湘南もいいが、横浜って言った方がかっこよくないか?!」
「おー!!横浜かっこいいな!でも横須賀もかっこいいぜ!」
「…バカじゃないの…。」
田中さんと西谷さんと日向のくだらない会話につい本音が出てしまった。
「なぁなぁ、由佳~夏休み、みんなで湘南に海水浴行こうぜ!カッコいいから!」
「かっこいいかな…?それに海って海水浴だけじゃなくて、貝探しもおもしろいんだよ!この時期ならまだあるかも?桜貝が!」
「なんだそれ?!さくらがいってなんだ?!」
「え?日向知らないの?桜貝ってピンク色の小さな貝でね、持って帰ると幸せを運ぶんだよ!」
「マジか!!ピンク色の貝何て見たことないぞ!」
「オレも見たことないな!大地と旭も見たことないべ?」
「確かにないなぁ~…」
「オレも…」
「え~!地元ルールってやつですかね?結構落ちてるけんですけど。でも脆くてすぐ割れちゃうんですよ~」
確かに僕も見たことがない。
気になったので検索をかけると
神奈川だと、鎌倉の由比ガ浜などが多く取れて有名みたいだ。
確かに持って帰ると幸せになれる的な事が書かれている。
四葉のクローバーみたいな感じで、
でも色も綺麗だから飾っとくのにもいいのだろう。
由佳と取りに行きたい
と思い宮城で採れるところ検索をかけたがなかなか出てこない。
こっちでは無理か…
と思ったら奥松島で採れるとの情報があった。
確実性は少ないけれど、
賭けて由佳を誘って行ってみようか…。
そうこうしてるうちに、キャプテンが
そろそろ寝るぞー!と声をかけ、僕達は部屋に行き就寝した。