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【ハイキュー】君じゃなきゃダメな理由【月島目線】

第1章 名前  


入学式が終わり、ざわざわとうるさい教室に着き、僕は指定された自分の席についた。プリントが並んでおり、名前を記入していると学ランの裾を引っ張られた。
「ねぇ、名前…」
「なに?」
不快感をわざと顔に出し返事をした。
また名前か…正直この質問はめんどうだ。大体後で自己紹介するんだから。などと思っている間にその子は話を続けた。
「名前、もしかしてほたるって書いてけいって読んだりする?」
「…だったらなに?」
「え?あ、綺麗な名前だなぁと思って」
綺麗?名前が綺麗なんて初めて言われた。変わっているはよく言われるけど。そう思いながらその子をちゃんと見ようと目を合わせたら、開いている窓から風が入り彼女の栗色の長い髪がふわりと舞い、桜色の唇の端を上げ色素の薄い瞳を細くして柔らかく微笑んだ。その姿に捕まってしまいそうで慌てて視線をそらせた。
「…っていうか、僕は君の名前しらないんだけど?」
「あっ、ごめんね。あたしは佐々木由佳っていいます。よろしくね」
彼女は先程とは違う顔で笑った。なぜかわからないけれど、この子と居ると調子が狂う…。
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