第1章 壁ドンしてみた。
〔キノの場合〕
『キノくーん』
キノ「ん?
あれっ、イオじゃん。どうしたの?」
ドンっ
キノ「・・・何やってんの?」
『壁ドン』どや)
キノ「・・・は?」
『だから、壁ドンだよかーべーどーんー。
よくあるじゃん、女の子が男の子から壁に追い詰められて壁にドンッて手をつかれるやつ』
キノ「ああ、よく女の子が好きな人にされたいシチュエーションってやつ?」
『そう、それ。
キノくんにやったらどんな反応するかなーと思って』
キノ「・・・はあ?」
『ちなみに感想をもらえるまでドンしっ放しですので。
さあさ、感想をどぞ』
キノ「感想って・・・。・・・あのさ。
ボクは別にあんたの事好きじゃないし、いつまで経ってもボクの事子供扱いするし」
『えっ』
キノ「?」
『・・・』
キノ「・・・ちょっと、なに?
なんで黙ってるのさ」
『・・・・・・』しょぼーん)
キノ「え・・・なんでここで落ち込むの?」
『・・・・・・は・・・のに』ボソッ)
キノ「・・・?」
『私は、キノの事好きなのに』
キノ「、・・・は・・・?」
『なんとも想ってない相手に・・・こんな事、しないもんっ』
キノ「・・・・・・え?
なん・・・とも、って・・・」
『キノだけだよ、こう言う風に出来るの』
キノ「っ・・・本気で、そう思ってるの?」
『・・・・・・』にこっ)
キノ「・・・!」トゥンク)
『・・・なーんちゃって』
キノ「・・・・・・?」
『どう?どう?
ドキッとした?』
キノ「・・・・・・は?」
『キノくんもまだまだだねー。
今の私の笑顔にときめいたでしょ?
ふふー、渾身の笑顔だったでしょー?』
キノ「・・・・・・・・・え、は?
今のって・・・ボクをからかったってワケ?」
『ろんもち』
キノ「・・・・・・・・・」
『ん?あれ?
キノくん?なんで私の後頭部に手を回してんのー?』
(この後キノの気が済むまで吸血されました。)