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イケメン戦国~捕らわれた心~

第3章 シラユキと白雪


翌朝

白雪を
貪るように愛した政宗は


一年ぶりに
ぐっすりと熟睡した


脚を絡ませ
両腕で白雪を囲い
その温もりと
甘い匂いを堪能する


ずっとこのまま…
そう思った矢先
白雪が目を覚ます


「ん…おはよう…」


瞬きを繰り返し
眠そうに
政宗の胸に顔を埋める


「おはよう 寝坊助」


白雪に顔を寄せ
額に口付けた


目を覚ましても
互いが側にいる


その幸せに
二人で浸る


「大丈夫か?」


「ん?…うん…たぶん」


そう言って頬を染める


(可愛いな…)


昨夜の余韻を残す
甘い気だるさも


今の二人にとっては
一年ぶりの幸福の証し


暫く二人で
褥に籠っていると
白雪が首筋に頬を寄せてきた


「ん…どうした?」


「政宗の匂い…」


くんくんと鼻を擦り付け
政宗の匂いを嗅ぐ白雪に
思わず笑みが溢れる


「匂いだけでいいのか?」


からかう様に顔を覗くと


がぶっ‼
突然噛み付かれた


「っ…こぉ~ら!」


「くっ…ふふっ…あはは」


吹き出して
愉しげに笑う白雪


(相変わらず…呑気な顔)


「ったく…なにしてんだ」


笑いながら
髪を撫でてやると
うっとりと目を細める


今夜は信長様主宰の宴がある
それまでは思いきり
白雪を甘やかすと決める


(まずはあれだな…)


政宗は褥から出ると
部屋の隅から
桐の衣裳箱を持ち出す


そこから一枚の着物を取りだし
褥の中から政宗を見上げる
白雪の上にそっと広げた


「今日はこれ着ろよ」


「ありがとう…っこれ!」


着物を見た白雪が
何かに気付き目を見開く


「政宗また作ってくれたの!」


「あぁ…戻った時
着るものないと困るだろ?」


それは
白雪に書かせた絵の中で
女が袖を通していた着物


同じ柄の反物を作らせ
白雪の為にあつらえた物だ


「着てみていい?」


嬉しそうに
ふにゃりと笑う


「あぁ…手伝うか?」


言いながら手を伸ばすと


「ふふっ…
政宗に手伝われたら
何時になっても裸のままでしょ?」


俺の手を取って
立ち上がる白雪
昨日 刀で切り裂いた布が
辛うじて身体に残っている


「あ~あ…もぅ乱暴なんだから」
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