第26章 What is your dream ? #9
《Sho' time》
雅紀のお祖母ちゃんの家で合宿することが決まった。
智くんと一緒に過ごせるなんてそれだけでワクワクしてたのに、学校からの帰り道智くんに部屋割りのことで聞かれた。
「だからね、二部屋に別れて寝ることになるんだけど、部屋割りどうする?」
俺は智くんとふたりきりがいい…智くんもそう思ってくれてるよね?
でもあえてそれを俺に聞いてくるってことは、キスよりも先の関係を意識してると思っていい?
「智くんはどうしたいの?」
「俺?俺は…」
言い淀む智くん…やっぱり気にしてくれてる?だったら智くんが決めていいから。
「俺は智くんが思ってる通りでいいよ?」
「俺は翔くんとふたりきりがいい」
智くんが真剣な顔をしてそう言ってくれた。
「うん…だったら俺もそれでいい…」
俺の気持ちは最初から決まってる。
智くんと付き合い出してキスをする関係になってからもっと智くんに触れたい、もっと智くんに触れられたい…そう思うようになった。
でもそんな機会なんてそうそうある訳じゃないし、肝心の智くんの気持ちがわからなかったから俺からは何も出来ずにいた。
もしかすると身体の関係は望んでないかも知れないし…
でも、いいんだよね?智くんも俺と同じ気持ちでいてくれてると思っても。
俺はその日に向けて着々と準備を進めた。