第7章 終・嘘つきとさよなら
一希「何が違ウの?」
静まり返っている部屋で、一希はポツリ呟いた
「…何が違うんだい?」
ベッドに座ったままの相手は一希に問いかけたが、一希は首を傾げる
一希「分かラナい、分カらナイ…」
一希はただ首を横に振り続けた
一希「…デモ、声ガ聞こエタ」
「…声? 誰の?」
一希「…知らナイ」
また一希は首を横に振った
「…何故"君達"がこの子を守るのか分からない…」
そう言って相手は上を見上げ、一息ついた
ふと、一希の胸元にぶら下がっている眼鏡に気付いた
「…一希、その眼鏡は?」
一希「!!? ダメ!!!!」
すぐさま一希は胸元にぶら下がっていた眼鏡を両手で覆い隠した
「…あぁ、それは大切な物なんだね」
一希「大切? …大切っテ何?」
右へ左へと一希は首を交互に傾げ続けた
「…ホント、分からない…。 この子が"影の神童"の意味が…」
一希「風夜隊長?」
「ん?」