第7章 終・嘘つきとさよなら
\二つの心/
ハッと眠っていた風夜は目を覚ました
テイ「…目、覚ましたか…」
小さな洞穴の入り口近くに座っていたテイルスは風夜を見た
風夜「テイ…ルス…」
テイ「ここはカステリャーノ国の外れにある森の中だ…、いつ見つかるか分からねぇ」
風夜「そう…なのか…」
体をゆっくり起こした風夜はルナ達を思い出す
風夜「ルナが…! ルナ達が!!」
テイ「あいつ等は大丈夫だろうな…。 あの男の狙いはお前だからな」
風夜「俺が…狙い…、…俺は…」
テイ「…知っている」
風夜「は…?」
テイ「お前が、"風夢"だという事に」
目を見開いて驚く風夜に立ち上がったテイルスは歩み寄る
風夜「いつ…から…?」
テイ「…忘れたか? 俺は"時の番人"…、未来も過去も知る事が出来る」
風夜「…なら、俺がこうなるという事も知っていたのか…?」
テイ「…あぁ」
風夜「俺の兄さんが生きていたという事も…?」
テイ「あぁ」
こくりっと頷くテイルスに風夜は俯いた
風夜「…お前は時の番人だから、この現の人に未来や過去の事を言ってはいけないんだよな…」