第7章 終・嘘つきとさよなら
だって
姿も、声も、背も全て一緒な
双子の兄弟だもんね…?
風夜兄さん。 兄さんは僕を気遣いながら、側に居ながら裏では僕を笑ってたんだね?
本を読む以外、何もない僕をね…?
ーー…。
【…兄さん】
僕は本を返すのを忘れたまま、家に帰ってきた
【アラお帰りなさい、風夢】
【風夢! 今から母さんに頼まれた薬草を取りに行くんだけど、一緒に行かない?】
小さなカゴを持って僕の手を握る風夜兄さん。 きっとお母さんが居る所で聞いたらお母さんに邪魔をされる
ならば…
【…うん、僕もお手伝いするよ】
二人きりで話そうか? 風夜兄さん…
【風夢あったか?】
【これでいいんでしょ?】
【そうそう】