第7章 終・嘘つきとさよなら
「…君は、周りをどう思ってるの…?」
一人の少年が俺に問いかけた
「…周りなんて、俺には関係ない」
こんな小さな少年に俺は呼び起こされたのか…
そもそも、こんな俺でも契約獣として呼ばれたのか
「…呼び起こされた契約獣は自分を呼んだ主と戦う…、それが掟だ」
記憶力はいいんだ、俺は
「君はすぐにやられちゃうよ…」
「何…?」
「だって君、そのしゃぼん玉みたいのに入ってないと動けないでしょ?」
少年の言う通り、俺は浮かぶしゃぼん玉の中
…割られればきっと動けない
"向こう"の世界ならば人の姿で済むのだが…
「お前をさっさと殺せば済む話だ」
「…それもそうだね」
少年はクスリッと小さく笑った。 それはなんだか寂しそうにも見えた
「君は周りに興味はないって言ったよね? 君以外の周りの人もそう思ってるのかな…?」
そんなの、決まってるだろ