第7章 終・嘘つきとさよなら
ゴゥッと音を立てて炎火は全身に炎を纏い、持っていた紙をそのまま燃やした
磨斗「ひっ火!!? …あれ? 熱くない…?」
炎火「この炎は熱を感じない炎だ!! だけど、そこら辺の炎よりはよく燃えるぜ?」
磨斗「どっどうして炎火さん…!!?」
炎火「…敵って言ったのは、お前だからな」
炎火はぐっと拳を握って磨斗を睨む
炎火「俺は黒蝶組のメンバーだ。 どうして黒蝶組の関係者を捕らえようとするか知らないが…、敵と知った以上は手加減しないぞ!!!!」
磨斗「ちょっ…、待って下さいよ…!!?」
炎火「問答無用!!!! "炎の拳"!!!!」
ガンッ!!と握った両手の拳をぶつけ合わせ、両手の拳に炎を纏った
磨斗「僕は貴方と戦う気は…!!!!」
「磨斗、何をしている」
第三者の声が聞こえて、磨斗はビクッと肩を震わした
磨斗「あ…
お兄ちゃん…」
振り向いた磨斗の視線の先には、目を細めた銀髪の男が立っていた