• テキストサイズ

黒蝶組~ブラック.バタフライ~

第7章 終・嘘つきとさよなら


\眼鏡の奥/



部屋で一人、ふぅっと布で拭いていた眼鏡に息を吹きかける一希





《それ、そんなにも大切?》
一希の頭の中に声が聞こえた



一希「…水暴」
《それって度、入ってないんでしょ? ただの飾りの眼鏡》

一希「うん、度の入ってないただの眼鏡…。 でも、俺の大切な物だよ♪」
《簡単に潰れて壊れちゃうそんな物が、大切な物だなんて変なの》

水暴の言葉を聞いて一希はグッと唇を噛んだ



一希「…元々何もなかった"僕"はコレを貰って"俺"になったんだ…」
《そうだったね、一希には何もなかったね》

一希「だから俺にとってはとっても大切なんだよ」
《そう、興味ないけどね》

その言葉を最後に水暴の声は聞こえなくなった


一希は綺麗にした伊達の眼鏡をかけた







一希「…俺も仲間以外に興味ないよ…






ましてや"俺"になんて…」
/ 885ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp