第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
優は力を振り絞って体を動かすと、炎輪の足めがけて片足を勢いよく振ると…
=ガンッ!!=
優「ぐっ…!!?」
マントを纏った謎の人物に片足を思い切り踏みつけられた
炎輪「おいおい、傷物にしないでくれよ?」
「こうしないと貴方がやられてるとこだったよ? それと、そろそろ止めないとあの子死ぬよ?」
炎輪「おっと、死なれては困るね…」
炎輪がスイッチをもう一度押すと、一希の首を絞めていた首輪が緩んだ
一希「うっ…、げほげほ…!!!!」
優「一希!!?」
空気を吸って咳込む一希の方を優が向いた瞬間、優の片足を踏む謎の人物の足に力が入る
優「ぐぁっ…!!!!」
炎輪「やめたまえ」
「…こいつ、鬣谷(タテガミタニ)一族の契約刀使い手だな…」
優「…!! 幻狼を知ってるのか…!!?」
「今は鬣谷幻狼が跡を継いでいるのか…。 弱い一族の獣をパートナーとしているとは、貴方は最悪だったね」
優「幻狼を馬鹿にするなッ…!!!!」
「そちらの方は…。 …なるほど、野海(ヤカイ)一族の獣か」
一希「水暴の事…、までッ…?」
「知ってるよ? 野海水暴瞑刃(ヤカイスイボウメイハ)、なかなかの強さの持ち主」