第3章 *鷹の爪編* 完結
散神「勝てない事はなかったですが…
負傷した早波雷電と、大して力の強くない時音風夜…
主が守りながら戦っていたら、負けは見えていました…」
風夜「…おい待てよ…
…それって俺達はルナに守られてたって事か…!!?」
散神「…はい」
風夜「俺は弱くなんかねぇ!
俺にかかればあんな奴…!!」
=ビュッ=
散神は片手に握っている全てが純白な日本刀を向けた
風夜「…なんのつもりだ?」
散神「契約刀と"歯車(トラピッチェ)"が合ってない貴方が…
大口を叩くんじゃありません」
風夜「歯車…?」
散神「歯車…
我々契約獣と、貴方達人との絆の深さの事です」
風夜「絆の深さ…」
散神「歯車がある程度合っていれば
我みたいに契約刀を実体化させる事が出来る
…しかし…
貴方、時音風夜は実体化どころか、歯車が全く合っていない」
散神は刀を下ろした
風夜「…確かに俺と俺の契約刀、蛇鏡眼は仲良くねぇ…
だが、それなりに心を通わせているつもりだ!」
散神「仲良く…?
…いえ、我はそういう事を言いたい訳ではありません」
散神は視線を自分(刀)に向けた