第6章 *理想の世界と現実の世界* 完結
父は小さく震える俺の手を引いて隙間から明かりが漏れている扉を開けた、その扉の先には…
【…何…? ここ…?】
広い広い、闘技場のような場所
円を描くような観客席、真ん中は円の檻。 そしてその檻の中で戦う…
【なっなんで…!!? 何してるのあの人達!!?】
服一枚の姿で片手に剣、もう片方の手に盾。 所々から血を流している人
【何って、戦っているんだよ?】
にこっと微笑む父。 戦いを見て喜ぶ観客達…
お か し い
【何で戦ってるのあの人達…!!? ケガしてる…!】
【姫? 彼等の心配する必要はないよ?】
よーく見てご覧? そう言われて、俺は戦っている人を見た
【あの人達はね? 前に姫が割ったような壷と同じようなものなんだよ?】