第5章 *一番大きな感情編* 完結
地土「あぁ…、雪…」
ここはマオン国の隅にある山…。 地土達の思い出の場所だ
地土「…和真は?」
雪「…死んだよ。 出血が酷くて…、もうどうしようもなかった…」
お前のせいで死んだんだ、雪の瞳は地土に向かってそう語っていた
地土「…そう」
地土は小さな声で呟くと、片手を前に突き出した。 拳を握っている……いや
雪「…なるほど、肉眼では"見えない刀"か…」
地土の拳を握る手には、確かに何かが握られていた
地土「そう…。 俺の刀は見えない、でも確かにここにあり、握っているんだ」
ヒラヒラと舞い落ちてくる木の葉に向かって腕を一振りすれば、木の葉は真っ二つに斬れた
雪「…納得したよ地土、君がどうやって彩や和真……はるを斬ったのかを」
雪は体中に風をまとった
雪「だが、俺は斬れない…。 風がお前の攻撃を全て防いでくれるから」
地土「風が雪の味方なら、卯が俺の味方だ…」
卯「…行くぞ、地土」
実体化した卯はぺっと口にくわえていた草を捨てた
地土&卯「「"ブッ潰せ、兎の脚"」」