第5章 *一番大きな感情編* 完結
【嫌だよ!!!!】
【嫌じゃないっ!!!! ワガママを言うな…!!!!】
泣き出しそうな雪と、強気な顔の彩
【捕らえて押さえろ。 俺がこいつの目の前でこいつ等の首を跳ねてやる…】
【ッ…!!? やっやめろっ!!!!】
【あー? 聞こえねぇーな】
冷静な男は俺の真似をして、そう言い放った
【大人しくしろ!!!!】
【はっ離せ!!!!】
【離しなさいよっ!!!!】
【黙れガキ!!!!】
騎士達にアッサリと捕らえられ、首をさらけ出す体勢にされる彩と雪…
殺されちゃう、彩が、雪が。 なのに、なのに…!!!!
体が動かない…!! 動け…!!!! 動け動け…!!!! 俺は絶対にーーー…!!!!
[ーー…?]
真っ白な部屋に、誰かが佇む。 人のようで、人ではない誰か…
口を動かす誰か、何かを言ってるが聞こえない…
何だーー…?
[ーー…?]
聞こえない…。 それよりも彩と雪が…!!!!
[聞けやゴラァアア!!!!]
今まで聞こえなかった誰かの声が、突然聞こえるようになった