第5章 *一番大きな感情編* 完結
【ッ…! …貴様は、誰だ…?】
少し焦った様子の司馬羅という名の男
【我はこの施設でお世話になっている者です】
【施設の、子か…。 …もしや、雪という者か?】
やはり雪と彩の事か…
…ちょっとカマをかけてみよう、本当に犯人なのかを再度確認する為…
【我知っていますよ? 貴方と管理人さんが、彩と雪をどうするかを、ね…】
【…ほぅ、何処まで知っている?】
…相手は多少警戒しているようだ…。 …でも押せば吐くだろう
【大金を払ってまで、二人を欲しがってるんでしょう? 管理人さんは泣きながら了解したようですがね】
【…なるほど、知ってるようだな】
ホラ、かかったかかった
【水底の民の二人は居るのか?】
【はい、居ますよ】
【では、管理人と代わってくれ】
【少し待って下さい】
そう言って俺は笑いを堪えながら死体の管理人さんに受話器を近づけた
【…? …おい】
【…あぁ! すいません】
俺はニヤニヤしながら自分の耳に受話器を当て直した
【管理人さんとは二度と話せないんですよね】
【…、どういう事だ?】
【管理人さんはもう居ません】
【何処に行った】