第3章 *鷹の爪編* 完結
鷹「…貴方は行かないのですか?
仲間は行ってしまいましたよ?」
燃え盛る炎の中心で
炎火「俺は組の中でそれなりに存在感が薄いからな
もしかしたらあいつ等が組に帰った時に気づくかもな」
炎火はニッと笑って、真剣な顔になった
炎火「…そいつと弟
本当は兄弟じゃないだろう?」
鷹「…はい、主は弟さんの家に居候させてもらっていた存在です」
炎火「やっぱりな…
確かに弟と似ていたが…
俺と同じ"炎上の民"だから騙せない
俺は、な?」
鷹「赤い髪を特徴とする赤い民…
その髪は自毛でしたか
今の時代では髪染めというものがあるので分かりずらいですね」
炎火「同感だ
いっその事俺も違う色に染めちまおうか…」
鷹「…炎上の民の貴方が何故黒蝶組に?」
炎火「…守りたい奴がいるんだ
…それに…
あんな汚れきった国には帰らない」
鷹「主と同じ理由ですね
あんな国にはいたくはない…
だから国を飛び出した、と」