第1章 出会い
もちろん私はひよっこで、指名はあまりされたことが無い。たまに性癖が特殊な人が指名するくらい。
周りを見渡すと普段より化粧や衣装に力を入れている人が多い。
それもそのはず。今日はたくさんお金を落としてくれる人達が来るとのことだから。
私は呼ばれていない。だから待機だ。
『アンごめんねぇ〜、悪く思わないでくれよ?』
『うるさいなぁ、さっさと行ってよ香水臭くなる』
そう私が言うと彼女達はキャッキャしながら部屋から出ていく。_____これから性欲発散のために抱かれるのにどうしてそんなに楽しそうなんだろうか。
とりあえず私はとても眠かった。呼ばれるまで横になっていようか………そうボーッと考えていた。
『誰かいないかい!?』
バーンっと戸が開けられ一番の姉さんが入ってきた。
『ん……アンだけかい?』
案の定私だけだと確認すると良い顔をしない。
『申し訳ないが、ヘルプに入ってほしいんだ。1人熱を出しちゃってねぇ。まあアンタでも今は仕方ないね、おいで』
手を引かれ、連れ出された。