第3章 1.久しぶりの再会
~ side ~
「おい、本当にいいのか?」
タクミが依頼主に改めて聞く。
「ああ、もういいのだ。ニルヴァーナもなくなった今、ワシにはもうここにいる意味がない」
そう言って一人空を見上げる今回の依頼主。
化猫の宿のマスター ローバウル
「ワシは、この世界に長く居すぎた。だからもう終わりにしようと思ってな、それでお前たちを呼んだのじゃ」
「でも、そしたらウェンディーは…」
「大丈夫、あの子にはもう本当の仲間がいる。だからあとはよろしく頼みます」
「……分かった」
そしてしばらく広場で待っていると着替え終わったみんなが来た。
「あれ、たちは着替えなくていいのか?」
「うん、まあね」
「?」
ナツに聞かれ曖昧に答える。
だって言えるわけないじゃん。
これから成仏をするからって。
そして、マスター ローバウルはみんなにお礼を言いニルヴァーナの真実を告げる。
自分自身についても…