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文スト夢倉庫

第13章 福沢諭吉/うちの社長が最高すぎる件。




はぁぁぁぁぁ。

本日何度目の溜息だろうか。
後悔と後悔と後悔がぐるぐると渦巻く。


社長…怒ってるかなぁ…。



武装探偵社に入社して早1年くらいになるだろうか。
私の異能力は人探しに特化していて、幸い探偵としてはかなり役に立っていた。
事件を解決するお手伝いが出来て、とても嬉しいんだけど…。


噂が勝手に一人歩きするようになった。


”優秀な異能力者がいる”という、非常に曖昧な噂が。



そして、そんな噂を聞きつけた
どう見ても悪そうな連中に捕まってしまって今に至る。



今日は社長と猫カフ…ゴホッゴホッ、
社長とお買い物に行く予定だったのになぁ…。
ウキウキしすぎて油断した、なんて…


うぅぅぅぅ…社長怒ってますよね…
ケータイも没収されて連絡取れないし
っていうか閉じ込められてて今何時かも分からないし…
手足を拘束されてるから動けないし…


このまま殺されちゃうのかな…
私は戦闘能力はないし…こんな事なら国木田さんから護身術ちゃんと習っておくべきでした…
生きて帰れたらちゃんと逃げずに受けますから国木田さあ
あああああん(´;ω;`)








「起きたのか?」



ガチャリと扉を開けて悪そうな連中が数人入って来た。




「アンタは戦闘系の異能力者じゃねぇみてぇだな」
「そうです。”優秀な異能力者”という噂に騙されてきたようですが、生憎私の異能は…」
「はぁ? 別に異能目当てじゃねぇんだけど?」
「???」



訳が分からなくて首を傾げていると、目の前に来た男が
にぃっと口角を吊り上げた。






「戦闘系の異能力を持って無くて好都合。なんせこっちは…異能力じゃなくてアンタの身体目当てだからな」









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