第2章 林檎一個分の儚さ(芥川龍之介)
芥川side
梶井に貰ったからとから渡された(というより投げられたが)林檎を改めてまじまじと見つめた
銀と二人で食べるには申し分無い程の大きさだ
『ま、龍と銀にはそれ位が丁度いいもね』
僕の心を読んだかのようにニッコリと笑いながら云うに僕は少しばかり苛立ちついた
『......』
「何だ」
それに加えはニヤニヤとこっちを見ているので更に苛立った
『別に?.....ねえ』
嬉しそうに笑った後には表情を戻し、静かに言葉を零した
僕はこの表情になった時のを知っている
これは人を殺す時の表情だ
の瞳から光が消える
『龍。心臓の重さって知ってる?』
クスリと不気味に笑ったから吐き出されたのは思いもよらなかった言葉だった