第2章 坂田銀八、家に来る⁉︎
―昼休み―
―ガラッ―
「失礼しやす」
「おぅ、来たか…総一郎くん」
「だから、俺は"総一郎"じゃなく"総悟"でィ! 何回言えばわかるんでさァ」
「悪いな。俺、人の名前覚えるの苦手なんだよ」
「……」
「それより春野の事だけどよォ…高1から学校に来てないってどう言う事だァ?」
「アイツは―」
「どうしたァ?」
「先生…アイツを…華菜を助けてやってくれやせんか?」
「何だよ、それ?」
「詳しい理由はここでは話せやせん…」
「何か…あるんだなァ?」
「1度、華菜に会いに行ってもらえやすか」
「あァ」
「その時、華菜から話さなかったら俺が華菜のことを話やす」
「わかった…」
担任はそう頷き、
放課後にアイツの家に行くことを
約束してくれた。