第8章 帰り道の途中で
そう思ったら涙が零れてしまった…。
「うっ…ぐすん…」
「華菜、何泣いてるんでィ!?」
「ううん…何でも…ない…」
どうして…
どうして…
総悟も
先生も…
同じようなコトを――。
私は同情されてるんだ…
きっと、総悟と先生、
2人に…
「華菜…?」
「ごめん、私…帰るッ!!」
―バッ―
「おい!1人で帰るのは―」
「大丈夫だから1人にさせてッ!!」
「華菜っ…!!」
そう言い残し、
私は総悟の傍を離れた…。
―バタ―
―バタ―
「はぁ…はぁ…」
どうしよう…
総悟には大丈夫って言ったけど…
大丈夫だろうか…。
一人になればイジメて来るアイツらと
遭遇したりするかもしれないのに…