第9章 叶わない願いと想い
「華菜...!!」
「...死んじゃう...」
「ぇ?」
「死んじゃう...」
「死ぬって"誰が"...?」
「.........」
「もしかして...俺...かィ?」
「.........」
「華菜?」
「放してくれ...オレはもう、"大切な奴"を失いたくないんだ...」
そう言って華菜は......
(バッ)
「華菜ッ!!」
俺の手を振る解いて走り去ってしまった......。
その手を掴むことが......
華菜の身体を抱きしめることが......
華菜を引き止めることが助けることが......
俺には出来なかった......。