第1章 終わりが始まる日
だって......
あたしの持ってる刀と身体には
人を斬った時に付いた血が
べっとりと付いているのだから......。
見られてしまったからには
"殺さなければならない"
それが"あの人"からの教えだから......。
「まさか...アンタが..."最近の騒ぎを起こしてる奴"かィ...?」
「ふふっ」
「!!」
「ふふふっ」
「何が可笑しいんでィ!!」
「だってさ~オレの"今の姿"を見ればすぐ解ることでしょ?」
「ってことはやっぱりアンタが...」
「見られたからにはお前を"殺さなきゃいけない"んだよねぇ~」
「アンタ..."今までにどれだけの人を殺した"んでィ!!」
「ふふっ、そんなのいちいち覚えてないって」
「アンタは何が目的でこんなこと...」
「目的なんて無い。ただ、人を殺すことでオレの"存在理由"が生まれるからだ」
「存在...理由...?」
「そう、"存在理由"よ」
「...アンタは一体...何者なんでィ」
「今から死ぬお前にこれ以上、話すことはないわ」
そう呟いて刀を強く握り締めて
後ろを振り向いた......。