Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第21章 なまリク♡vol.4 うさこさまリクエスト
雅紀side
「BBQしねぇか?」
始まりは、松岡先輩の一言だった。
俺は迷いはしたものの、きっと和にとっては楽しい思い出になるだろうと、その誘いを受けることにした。
ま、思いがけず大所帯になってしまったことには、若干驚きを隠せなかったけどね…
なんたって我が家には”スピーカー息子”がいるから、それも仕方ないか…
松岡先輩の手配してくれた大き目のワンボックスに揺られ着いた先は、山と川に囲まれた、大自然溢れるとても気持ちのいい場所で…
普段、あまり触れることのなき自然を目の前に、当然だけど子供達は大はしゃぎだ。
でもそこは流石松岡先輩。
子供達を並べ、
「いいか、川の深いとこには絶対入るんじゃねぇぞ? 溺れっからな? それから、山にも入んじゃねぇぞ? 帰って来れなくなっからよ」
しっかりと注意を促す。
かさしじま『は~い!』
子供達も松岡先輩には実に素直で、松岡先輩の出す指示に、それはそれは見事なまでに従っている。
薪を集める子、火を起こす子、食材の下ごしらえをする子…
皆楽しそうだ
松岡さんのを見るママさん達の目は、しっかり♡になってるけどね
子供達の手伝いもあって、俺達は着々とBBQの準備を済ませ、
「よ~し、肉焼くぞ!」
松岡先輩の掛け声に、BBQコンロの周りを、割り箸と紙皿を持った子供達が取り囲んだ。
「よ~し、たらふく食いやがれ!」
かさしじま『いっただっきま~す!』
焼けた肉に、我先にと箸が伸びた。
「こら、お前ぇら、ガッツくんじゃねぇ。ちゃんと噛め!」
そう言った松岡先輩の顔は、とても満足そうだ。
子供達のお腹が満たされると、漸く大人の時間だ。
俺と松岡先輩は運転があるから、アルコールはお預け。
でもママさん達は別…無礼講状態だ