Sweet Life 〜僕らの甘い時間〜【気象系BL】
第16章 ゴールデンウィンクって楽しいの?
雅紀side
皆のゴールデンウイークの予定を話す和の顔が、どんどん曇って行く。
きっと皆が楽しそうに話してるのを聞いて、何の予定もないのが寂しくなっちゃったんだよな…
そう思ったら、なんだか俺も胸が痛い。
俺は箸をテーブルに置くと、和には何も言わずにリビングを出て、寝室へと入った。
通勤用のリュックを開け、一番底に入れた封筒を取り出すと、それを手にリビングに戻った。
和はすっかり俯いてしまっている。
俺が怒ったと思ったんだろうな…
「パパ、ごめなさい…僕…」
和が小さな手で箸をギュッと握り締めたまま、ポツリ言う。
和が謝る必要なんて、何もないのに…
寧ろあるとしたら俺の方で…
俺は黙って封筒を和の前に差し出した。
「和、開けてごらん?」
俺が言うと、和が箸をテーブルに置いて、代わりに封筒を手に取った。
「これなぁに?」
「いいから中見てごらん?」
若干訝しみながらも、和が封筒の中身をテーブルに出す。
「パパこれって?」
和がチケットを二枚手に、俺を見上げる。
「本当はご飯ちゃんと全部食べたら、って思ったんだけどね?」
仕方ないよね、和の寂しい顔見せられちゃったらさ…
だって俺、親ばかだもん